フラワーアレンジメントを製作する時には、「オアシス」と呼ばれる水を含んだ生花用のスポンジを花器にセットして材料となるお花たちを挿していきます。この時、材料として花だけを使ってもとても素敵なものが出来上がりますが、通常は葉っぱなどのグリーンも一緒に使います。
葉っぱを使う理由がいくつかあります。
①オアシスを隠すのにとても便利
葉っぱは花に比べて面積が大きいものが多いですので、見えて欲しくない「オアシス」を隠すのにとても適した材料です。オアシス自体が葉っぱと同じ緑色に着色されていますが、やはり見栄えを考えると確実に隠したいところです。
②お花の存在が引き立つ
お花ばかりを使って「にぎやか」あるいは「ギッシリ」なのも良いのですが、花と花の間に葉っぱ(緑)が入ると花の一輪一輪の存在感が引き立てられます。
③自然な感じになる
自然界では花だけで咲くものもあります(たとえば桜とか)が、多くの植物は葉っぱと花が同時に存在します。そのためアレンジメントでも、お花の近くには葉っぱがあった方が自然な姿に近い印象を受けます。花器の上に、根を張って生きている植物を再現したかのように瑞々しく力強いものになります。
逆に花だけで製作すると、自然さが減少する代わりにオブジェのような人工的な美しさを表現することができます。
④安い
花に比べて葉っぱは市場でも比較的安い素材です。中には一般的な花よりもずっと高価な葉っぱや枝ものもありますが、おしなべて言えば価格は 花>葉っぱ となります。ですので、葉っぱをアレンジメントに使うことによりボリューム感を出すことができます。単価の高い花ばかりで製作するよりも、葉っぱも混ぜて作った方が材料を多く使える分だけボリュームを出すことが可能になります。
このように、花を生けるにあたって葉っぱは脇役ではありますがとても重要な役割を担っています。