晩秋から早春にかけての気温が低い季節は、切り花の寿命がとても長いです。そのため長期にわたってお花を楽しめるので、同じ値段で買ったとしたら気温が高い時期に比べるととてもお得です。
気温が低いと、①花の咲き具合が進行しにくいということと②花瓶の中の水が濁りにくいという両面から寿命が延びます。
①は花が咲き切って終わるまでの時間が長くなるということです。
②は①の咲き終わりに達する前に、水を吸い上げる「導管」などが詰まって萎れてしまう可能性が低いということです。
気温が低い時期といっても、お部屋に暖房が入っていれば話は違ってきます。日も当たらず暖房の影響も受けない玄関などが切り花には最適な場所になるでしょう。
ただ、気温が低ければ低いほどいいというわけではありません。
私の花屋としての経験上、寒すぎるとグッタリとしてしまう花もあります。デンファレや胡蝶蘭などの南国の蘭たちや、比較的肉厚の葉っぱものの中には寒すぎる環境には弱いものがあります。
季節はまだ紅葉真っ只中ですが、市場では春の花が出始めました。
チューリップやスイートピーやラナンキュラスなどの春の花たちも、気温が低い場所では結構長持ちします。春に春の花を買うのもいいですが、冬に春の花を楽しむのも長く楽しめてお買い得かもしれません。
季節先取りの分、価格は少しだけ高いかもしれませんが、それを踏まえてもなお余りあるお得感だと思います。